なぜこの本をよむことにしたのか
著者の樺沢紫苑先生といえば、精神科医で作家でユーチューバーで…
私が手帳や日記を書くようになったきっかけを作ってくれた人のうちの一人です。
手帳や日記を書いているうちに、書くことについてや書き方はもちろん、おすすめの文房具や、シールを貼ったりして簡単にデコをしてかわいく仕上げたりと、手帳を楽しむ方法などをアウトプットしたいと考えるようになりました。
インスタグラムを開設し、さらに発信力をつけるためにインスタを頑張る人たちが集まるオンラインサロンに参加もしましたが、うまくいかないと思うことが増えて一人でモヤモヤしていました。
最初、あんなにあったはずのやる気もいつの間にかどこかへ行ってしまいました。
手帳や文房具といった、自分が好きなことのはずなのに、投稿のアイデアもなかなか出てきません。
オンラインサロンで頑張ってる仲間たちはどんどん投稿をし、分析して発信力を高めて、フォロワーを増やしたりできているのに、私は何もできていないままです。
モチベーションも下がっていて、せっかくの一日の有効に使える時間もボヤーっと過ごしてしまっていました。
ストレスでなんだか体調もスッキリしないし、日々の生活を無駄にしていると感じていました。
私は自分のやりたいことをやることはもちろんですが、日々の生活のなかで一番やるべきことは、家事をメインとした家族のサポートだと考えています。
体調を崩して動けなくなってしまうと、生活のベースである家事など、おうちのことがおろそかになってしまいます。それでは元も子もありません。
「行動最適化大全」というタイトルから、
いろんなことが低空飛行になっている私の一日の改善点がわかるかな?一日の予定を立てるヒントになるかな?と思って本を読み進めました。

ただのハウツー本ではなかった
ふむふむ…なるほど…勉強になるなぁ…と感じたところもたくさんありましたが、
私にとっては、
「肩の荷を下ろすことができた本」でした。
生活を、人生を最適化するために、やった方が良い・心がけた方が良いことのあれこれが書いてあって、「TODOリスト」的なことがメイン。
それの裏付けが書いてあることはもちろんでしたが、
その「TODO」をこなすにあたってのマインド面も書いてあって、それが今の私にすごく心に刺さるところが多かったのです。
アイデアは出そうと思っても出ない
悩みのひとつ。投稿のアイデアが出ない…。
手帳や文房具。「手帳について話してる時、キラっキラしてるよねぇ!」と友人に言われたくらい好きなもの・ことなのに、なんでアイデアが浮かばないのだろう?と悶々としていました。
まずは文章少なめ、イラストがメインでサクサク読める前半部分のページを読んでいたら60ページの、誰でもできる「アイデア」の出し方のページにたどり着きました。
インプットやアウトプットのしかたが書いてあるのかな?と思ったら
情報を入れてから数週間放置する
…と!?ほ、ほうち…?
(インプットしたらすぐにアウトプット、というかむしろアウトプット前提でインプットせよとおっしゃってましたよね、先生…?)
さらに、詳しくは220ページへ…と書いてあったのでとんで読んでみると、
「ボーっとする」
とまで…
え?行動最適化のためにボーっとするの!?
…と頭にハテナが浮かびました…。が、
この本を読んだ数日後に、山の方へキャンプに行く予定があったのです。
これはもしかして、ボーっとするのにとっても良いタイミングではないか?と思いました。
221ページに書いてある想像性の4B…これらを普段やるのはちょっと難しいけど、長距離移動もあるし、大自然の中に行くわけだし、これはやるしかない!と。
早速、旅行中はとことんボーっとすることだけを考えました。
手帳のことを一旦忘れるために、持っていくことも辞めました。なんか書きたくなったときのために、ペン1本とメモ帳だけは持っていきました。
まずはスマホの通知を電話以外は切って、現地での調べもの以外は使わないようにしました。ゆるデジタルデトックスってやつです。
移動中の車は運転を家族に全部お願いしました。いつもは「運転は苦手だから、助手席でサポートするね!」的なスタンスで優秀な助手を務めていますが、今回は助手席も拒否しました(笑)
後部座席を陣取り、リクライニングも遠慮なく使い、移動中はひたすらボケーっとしてました。眠たくなったら遠慮なく寝かせてもらいました。
BBQでは、お酒は飲みませんでしたが、おいしいお肉をおなかいっぱいになるまで食べました。
さらに朝から一人でゆっくり温泉に入り、なにも考えずに呼吸だけしてました。とっても贅沢な時間を過ごすことができました。
…と完全に手帳について忘れていた(存在すら忘れていた)のですが、
お土産屋さんを見ていたときに、
「もらったリーフレットを切り抜いて、旅の記録ページを作ってみてはどうだろう…?」
「夏のレジャーだし、夏っぽいのシールでデコったらどうかな?ひまわり?森や水の景色のシールってあったかな?」
「写真をプリントして貼りたいけど、家にあるプリンターで簡単にできる方法はないかな?」
などと、あれだけ絞っても出てきやしなかったアイデアが、ポンポン浮かんできたんです。
これには自分でもびっくりしました。
アイデアが出なくてモヤモヤしたときは一回全部忘れて、他のことに没頭…できれば頭を使わないことをするのが良いことだと、実体験を通して分かりました。
リラックスしてるときこそ、ココロに余裕があって普段気づかないこともふと気づくことができます。何かに集中するときとリラックスするときと、メリハリをつけることが重要とはこういうことなんですね。
手帳を見返したら、普段の自分の生活がどちらかに偏っていることが多いことにも気づきました。メリハリ、つけます。
「アイデアが浮かんだときには即メモ」は基本なので、メモ帳にメモしておきました。持っていっておいて良かったです。
自分の感情を素直に受け取る
私は手帳を書くにあたり、「見返してもかわいい、気分があがる手帳」を書くようにしています。
かわいいシールや色ペンで簡単にデコするだけで、見返した時に「かわいい~!」と思って、気分もあがるし、手を動かして切ったり貼ったりする作業に集中することで、終わった時の達成感を感じたり、スッキリできるからです。
手帳の書き方はもちろんですが、そこに「かわいい、楽しい」といった良い気分になること、セロトニン的幸福を感じることを大事にしています。
けどそこに発信することを絡めて考えてしまうと、「どうしたらかわいいか?」「どうすればみんなにかわいいと言ってもらえるか?」と考え込んでしまうようになりました。
かわいく手帳できる人がすごいなぁ、センスのある人が羨ましいなぁと、他人と自分を比べることも多くなってしまっていました。
そこで318ページの
自分の体感、感じ方はとても大切です。
今日がもっと楽しくなる 行動最適化大全/樺沢紫苑著 p.318より
という文章です。
先程あげた悩みは、主語が全部「私」ではなく「見てくれる人」になっていたことに気づきました。
あれ…私見てくれる人のために書いてるんだっけ…?
…違う。
自分がかわいいと思った書き方、デコのやり方を発信したいんじゃん!と。
たとえば動物系キャラのデコはたしかにほんわかとしててかわいいけど、自分でやろうとは思ったことがない。
ここ最近、くすみカラーが流行っているけど、実はネオンカラーが気になっていて、お店でも手にとってしまうくらいなんだから、
ネオンカラーでデコしてもいいじゃん!誰に迷惑をかけるわけでもないし、自分の欲求に素直になろうと思いました。
また、インスタのインサイトを見ていると、自分好みでかわいくできた!と思える手帳ページの投稿への反応が良いことも分かりました。
「手帳は誰かのために書くものではない、自分のために書くものだ」ということにも改めて気づけたのです。
プロでも専門家でもないけれど
さらに276ページでは
「どんな内容を話すか」よりも「どのように話すか」が重要だということです。
今日がもっと楽しくなる 行動最適化大全/樺沢紫苑著 p.276より
と書いてあります。
私は専門家でもプロでもないし、データを分析したりとか、すごいことを言えるわけじゃない、と自分を否定してしまっているところがありましたが、
ありのままの言葉で、私が手帳を書いたらメンタルも安定して、ポジティブになって、人生を楽しめるようになったんだよ~ということを楽しく、さらにかわいい手帳を使って伝えたいんだ!と、プロにはできない、私にしかできない伝え方があるんじゃないかなと前向きな思考に変えることができました。
いいからさっさとやれ
また、いろいろ考えすぎていて手を動かしてなかったことにも気づけました。
そこで210ページからの「やる気」の最適化。
先生の丁寧な書き言葉ではなく、話し言葉で言い換えると
「いいからさっさとやれ!」
ということが書いてありましたが、本当にその通りだなぁと…
作業興奮なんてまさに心当たりしかありません。掃除や片付けが大の苦手ですが、ちょっとやりはじめるとがっつりピカピカになるまでできるんですよね。
文中では「はじめるルーティン」を作ることを提案されています。
私は「手帳を開くこと」にしました。
しかもスケジュール管理をしているバーチカルページを開くことにしました。
動かせない予定を確認して、あとはできることをToDoリストに書き出しながら一日の予定を決めていくと、やりたいことがスムーズに進む日が多くなります。
ストレスは解消するんじゃなくて軽くしてかわす
私はもともとストレスをため込みやすく、今でも家族や子供のことでストレスを感じることが多々あります。
ここ最近はさらに自分のやりたいことでストレスを増やしていてなんだかなぁ…という感じです。
原因をひとつひとつつぶしていけば良いかもしれませんが、簡単に解決するならストレスなんて溜まりません。
306ページに心と体を整える、と書いてあります。
自分の実体験で思い当たるのが、息子がギャーギャー泣きだしたときの話です。
自分が疲れている時はイライラが増すだけで「泣いてばかりいるんじゃない!」と強くあたってしまうこともありましたが(反省)
自分がなんともないときは「はいはい、どうしたのー?」と声かけし、泣いてる原因を聞いたり、穏やかに接することができます。
心身が整っていると、余裕が生まれて、広い視野で物事を見ることができます。
嫌なことがあったとしても、鳥の目のように視野が広ければ、視点を変えて考えることができて、ストレスを軽減することができます。
自分の周りの「この人ストレスと無縁だよな」って人はだいたい健康で、いつもゆとりのある考えや行動をしている人だらけです。
先生のおすすめ3点セットの「睡眠、運動、朝散歩」。
睡眠と運動は問題ないし、朝散歩も家庭の事情で難しいですが、ゴミ出しや洗濯物干しで朝日を浴びるようにはしています。
ストレスは「溜めない!解消せよ!」と考えるとそれがさらにストレスになってしまうので、心身を整えることをまず第一に、常にゆとりや余裕を持っていたいものです。
幸福になるために行動する
思い返すと、結局インスタにおいてのフォロワー数とか、インフルエンサーになるとか、マネタイズできる…とかの、
いわゆる「ドーパミン的幸福」についてばっかり考えていて、クヨクヨ悩んでいただけだなぁ…と感じました。
まずは手帳を書いて楽しい、ココロがスッキリする、かわいくて気分が良い!といった自分の心地よい感情、セロトニン的幸福を大事にする。
こう書いたらかわいいよ~、おススメのペンはこれだよ~、と手帳や文具に興味のある人たちとのやりとりを通して、オキシトシン的幸福を感じる。
そこができてはじめて、いろんな人に見てもらえる、フォロワーが増える…などのドーパミン的幸福を感じることができると思います。
行動最適化大全の320ページから書かれている「幸福」の最適化のページを読むとともに、樺沢先生の「3つの幸福」をもう一度読み直す必要があると感じました。
行動最適化大全には、発信することだけでなく、自分の健康、家族のこと、全部ひっくるめて、毎日の生活を、人生を楽しむために心がけた方が良いことがたくさん書いてありました。
ただ単に方法が書いてあるだけでなく、データからの裏付けであったり、自分にはない視点からの考察などがわかりやすく、自分の中にスッと入ってきました。
仕事においてのプレゼンテーション等、今の自分には必要ないかなと思う項目も、数年後に自分の状況が変わってきたら重要になるかもしれません。
また悩んだときにはこの本を読み返して、行動に移していきます。
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